Radio Tower

クランクアップタワー

無線の再開を行うため川崎の一戸建てに引っ越し、ご近所様との関係や環境確認を行ってからてから1年経過。都内のマンションにいた時は最上階で比較的広いバルコニーがあった為、目立ち度を気にしながらルーフタワーに6mの8ele八木を半ば強引に上げていました。地面から高さ25mHくらいでしょうか。台風が来てもひょいと天井に登り撤収10分でアンテナをマストから外して安全なところまで降ろせます。そういう意味でとっても便利なアンテナ環境でした。しかし、だからといってKwの許可やHFのアンテナを気持ちよく上げられたわけではありません。そこは所詮アパマンハムです。管理組合を刺激しない程度にぼちぼちの活動にとどまります。それから転勤で2年間のブランクを経て念願の一戸建を確保。タワーが欲しくなるわけです。横浜市と東京都大田区に挟まれた川崎市は波のような地形で丘と谷があります。その丘エリアの土地を確保した中、次は念願のタワーという事で1年間考えた挙句にクランクアップタワーに決定しました。

最初は堅強そうなLUSO22SSタワーを考えていました。価格も100万円弱で200万円もあればアンテナやローテーターそのたもろもろでおつりが来ると踏んでいたのです。ところが、見積りを取りますと、お値段は生産地の中国での受け取りで税別価格。中国からの運賃・関税・国内積み替え・国内運賃などはすべて追加料金となります。結果、私のような前の道が狭いところでは色々と費用が掛かり、基礎から建塔まで300万円をはるかに超えることが分かりました。これは無理ですね。タワーは建塔途中で中止することは難しい。建築物の工期の変更や追加費用などは常のようですが見積もりした時よりも実際費用が掛かります。実際、生コンの量と費用は時価です。その結果、施工主も半ばエイヤーの気分でしぶしぶ投資してしまいます。ここで、はっきり申し上げますが、予算案で済ませるために業者としっかりと打ち合わせを行ってください。もちろん、建てたあとのメンテナンスにも費用が掛かります。
ルソーの場合は、価格は中国引き渡し価格、その他費用で倍は費用がかかることを念頭にご選択ください。正しくは、日本での引き渡し価格150万円前後(時価)と書くべきところです。
クランクアップタワー_f0033779_19502613.jpg
さて、迷った揚げ句にFTIさん、ラジオクラフトさんに連絡を取って吟味いたしました。その結果、当初は想定していなかったのですがWorld Wind 21J というクランクアップタワーにしました。理由は納期の問題とWW21はMade in Korea なのですがWW21J はMade in Japanという事で、日本製のドブ付けメッキとパイプなら耐久性も大丈夫ではないかと思ったからでした。ローカルOMの援護射撃をいただきながら決定いたしました。まだ施工しておりません。今月に基礎、来月には立柱したいと思います。思えば長い道のりだった。(写真は建塔事例から拝借)

追記:タワーを思案中のOMさんは以下をご参考までメッセージさせていただきます。やはり、無線は公共の福祉に好影響を与え、ご近所様とは日頃から良い関係をはかることが必要です。また、そういう意味で十分な事前準備が必要だと思います。いろいろなことをイメージしながら、一度始めたら一気にすすめます。
①予算案と家族の理解・納得・説得。メンテ費用も入れる。
(一生に一度でしょ?)
②業者の選定は相性です。合わない業者は後で苦労します。短気は損気!
③タワーを選ぶ。位置を決める。高さ、基礎工事、アンテナは敷地内に必ず入るか?
④しっかり冷静に考える。あと何年使うのか?(本当に必要か?)
⑤ご近所への事前説明を直接誠意を持って行う。工事前も事前合意を取っておく。
(菓子折り持って)
⑥建塔時も同様にご迷惑をおかけすることを事前にご挨拶しておく。
 また、説明時にJARLのアマチュア無線ガイドや免許証・免許状のコピーがあると
 公に許可を得たものである事が説明できるので話を進めやすくなります。

※タワーで頭がいっぱいの方には酷ですが諫言です。<クドイですが!>
アンテナは、お隣さん、前の道路等に1mmもみ出さないようにしましょう。方向を変えたらOKではなく、絶対に出ないものにする方が良い。
最低条件としてこれをしっかり守っていれば、ほとんどトラブルは解決・回避することができます。
是非、頑張ってください!

de Roy

クランクアップタワー追記です。
タワーを建築後はメンテナンスに手間と時間がかかりますので、この点を加えておきます。クランクアップタワーはメカニカルタワーですので、立ててほったらかしでは大変なことになります。そこでどの程度のメンテナンスが必要かこれからご検討の方にお話しいたします。
1.外装
ものにもよりますが、最初はメッキもキラキラ光っていますがそのうちあちこちで小さな錆等が出てきます。
早いところで建塔後1件くらいでしょうか、ここは、ROVAL 常温メッキスプレーが役立ちます。
2.ワイヤー系統
私のタワーは3本つかっていますが、一番太いものは10mmでメッキ加工をしています。これには、薄いゴム手袋を下地に軍手を付けて、手のひらにグリスを載せワイヤーを”つかむように”グリスを塗りこんでいきます。グリスはホームセンターの蛇腹のもので価格も高くありません。細いものは、タワーの上方でワイヤーの先から4サイクル用のバイクのエンジンオイルを垂らしていきます。この作業は非常に楽なわりにワイヤーへのさび止め効果は高いと思います。また、作業中にワイヤーの数本の切れが見つかったら落下する前に交換を検討しましょう。だいたい3-4年に1回程度でしょうか。メンテが良く、上げ下げの頻度が少ない場合はもっと持つと思います。業者に頼むと交換費用は2人対応で120K以上かかります。(諸経費別)
3. プーリー交換
 プーリーもワイヤーと同じく交換時期があります。1個数万円するものもありますので、要注意です。
 ワイヤー交換時に点検してもらい問題のありそうなものは交換してもらう方が良いと思います。
4.電動モーター等
 こちらは随時ですが普通なら10年くらいは持つと思います。

 というわけで、年に1度くらいはしっかりメンテナンスをして長持ちさせたいものです。

de Roy

Commented by uchiyama at 2017-11-18 17:54 x
アンテナ記事参考にさせて頂きます。
by ja1bop | 2015-10-16 19:53 | Radio Tower | Comments(1)

50Mhz & FT8 が好きなアマチュア無線家のブログです。


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