Amplifiers

FETは飛びやすい?

電圧制御で動作的には真空管に近く、IMD特性もよいとされているFETしかし実際に使用してみるとなかなか使いずらいのが本音です。確かにFETは150Mhz以上の特性のあるものであれば50Mhzで20db以上のゲインが稼げるし大変効率のよいアンプが作れます。しかし、バイポーラと比較して飛びやすい。その原因を探っていくとリニアリティゆえの発振ということになります。また、同じ特性のはずのトランジスターでも結構違うものです。
これもいじくってみれば分かることですが、違いがあります。MRF151GやSD2932、ポリフェットのSR341などは規格表上は殆ど差がありません。しかし、耐圧テストやパルス信号を与えたときに格差が出ます。たとえば、MRF151Gは70-80V近くの環境で動かせてOKのものがSD2932や類似の石で使用すると一発で昇天します。この差はいかに?ただし、MRF151GのIMD特性は決して自慢したものではありません。30dbはクリアーできてもそれ以上が難しい。これば私の腕が悪いといえばそれまでですが、先日、同じ考えをお持ちのOMさんとお話しました。
FETが昇天する原因は通常の使用の場合は発振によるものですが、それをもう少し掘っていくと、入力側のネットワークに問題がありそうです。つまり、50MHzのリニアの場合、50Mhzで発振しているように思うのですが、そうではなくて、それより低い周波数で発振している。発振=正帰還ということですから、出力側から入力側へ正帰還をかけると簡単に発振するわけです。通常かからないはずの正帰還をかけるためには、入力ネットワークが低インピーダンスになる部分に発振のチャンスがあることになります。当然、50Mhzのアンプだから50MHzは低インピーダンスになるわけで、発振するんだろうと思っていましたがそうとは限らないということです。
したがって、入力ネットワークのところである周波数帯域で出力に対して低インピーダンスになるところがないかチェックする必要がありそうです。では、どのように調べればよいのか?ここからは測定器の領域になります。測定器がないとできない仕事です。
50Mhz用に作ったアンプだからといって今日のような広帯域アンプでは相当広い範囲で増幅されます。ポイントは、求める周波数帯域より低い周波数で正帰還が起こってしまうということです。対策は、素人のうちてとしては負帰還を十分かけることがもしれません。

DE JA1BOP / ROY
by ja1bop | 2008-03-09 00:02 | Amplifiers | Comments(0)

50Mhz & FT8 が好きなアマチュア無線家のブログです。


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